目のまど

手話で聴く心の支援「目のまど」店主。手話通訳士。臨床心理士。聞こえない・聞こえにくい人と手話にまつわるいろんなことをしています。

絵本:みえるとかみえないとか

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多様性の話が、楽しい絵本になりました。


イラストレーターで絵本作家のヨシタケシンスケさんが、伊藤亜紗氏の新書『目の見えない人は世界をどう見ているか』をきっかけに書いた絵本です。

宇宙飛行士の主人公が、さまざまな星でさまざまなひとに出会います。前にも後ろにも目があるひと。足がとても長いひと。空を飛べるひと。うまれつきぜんぶの目が見えないひと。

「そもそも ぼくたちは みんな ちょっとずつちがう。みんな そのひとにしか わからない、そのひとだけの みえかたや かんじかたを もっている。」

「おなじところを さがしながら ちがうところを おたがいに おもしろがれば いいんだね。」


特に日本で暮らしていると、「違う」人に出会う機会が少なくて、「違う」人とどう接したら良いかわからないことが多いし、「違う」人になることを恐れがちです。本当は、みんな違うのに。

「みんな違う」ということが、ふつうになったらいいな、と、常々思っています。そのことを、ヨシタケさんが、あのたまらなく愛らしいタッチで描いてくださったのが、嬉しいです。


かわいい絵本ですが、

後半、少し文が多めなので、おすすめ年齢は小学生以上です。