目のまど

手話で聴く心の支援「目のまど」店主。手話通訳士。臨床心理士。聞こえない・聞こえにくい人と手話にまつわるいろんなことをしています。

ボードゲーム:ワードスナイパー

聞こえない子どもたちとボードゲームであそぼう!


ボードゲームにはさまざまなジャンルがありますが、言葉で遊ぶものは「ワードゲーム」「ワード系」などと呼ばれます。

そのワード系の中で、私がよく遊んでいるのが、以前ご紹介した「フラッシュワード」とテレビで紹介されたこともある「ワードバスケット」、そして今回ご紹介する「ワードスナイパー」です。

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フラッシュワードは「頭文字×文字数」、ワードバスケットは「頭文字×最後の文字×しりとり」、そしてワードスナイパーは「頭文字×テーマ」という組み合わせを楽しみます。


このブログは、手話で楽しむボードゲームをご紹介しているので、ワード系のゲーム中はすべて、「指文字」もしくは「手話」で表します。手話学習中の皆さんには、楽しいトレーニングになります。


オリジナルルールは、思いついた人が答えを言う「早い者勝ち方式」ですが、今回の改変ルールでは、プレイヤーそれぞれにコマを準備します。今回はボタンで。

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〔準備〕すべてのカードを、テーマが書いてある方を上にして山札にします。

①1枚めくったらゲームスタート。頭文字から始まる、テーマに合った言葉を考えます。

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②思いついたら、文字カードの上にコマを置きます。

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③コマが置かれたら、その持ち主に発言権があります。持ち主は指文字で言葉を表します。合っていたら、文字カードをもらえます。

以下、①〜③を繰り返し、山札がなくなった時に手札が一番多い人が勝ちです。


Q:思いつかない時は?

全員が思いつかない時は、さらにカードを1枚めくります。テーマが新しくなり、頭文字が増えます。どの頭文字でも、言葉を思いついたら答えることができます。

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Q:答えが微妙な時は?

「それってテーマに合ってる?」と微妙な時は、全員で○か×か判定して決めます。


指文字を知らない人と遊ぶ時は、ホワイトボードを用意して、書いて表すと良いですね。

頭の前の方が熱くなる、楽しいゲームです。

……………

〔情報〕ワードスナイパー

人数:2〜6人

年齢:6歳以上

時間:10〜20分

価格:1650円(リゴレ)

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ボードゲーム:ドブル

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聞こえない子どもたちとボードゲームであそぼう!

先日の筑後市図書館で、聞こえない子と聞こえる子がガチバトルをしていた「ドブル」です。


2枚のカードは必ず1つだけ同じ絵(サイズは違う)があります。55枚のカードの中からどの2枚を選んでも必ず1つだけ同じ絵があります。不思議です。

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遊び方は、ルールブックに5つありますが、聞こえない子どもたちと遊ぶには、1つ目の「タワーリングインフェルノ」という遊び方の変形が遊びやすいです。


まず、全員に1枚ずつカードを配ります。残りのカードは絵が書いてある方を上にして山札にします。

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「3・2・1」で手札を同時に表に返したら、ゲームスタート!

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①自分の手札と山札を見比べて、同じものを探します。

②見つかったら、山札の絵をタッチ!そして手札の同じ絵をタッチ!(「ポンッポンッ」というタイミング)

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③一番早かった人がそのカードを手に入れ、手札の一番上に乗せます。

その瞬間、山札が次の絵になるので、①→②→③を繰り返します。

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こうやってどんどん進めていき、山札がなくなった時点で手札が最も多い人が勝ちです。


このゲーム、何が面白いかって、小学生以上だったら、子供も大人も、聞こえる人も聞こえない人も、何の手加減もせずに真剣勝負できるところです。まあ、大人は子供に勝てません。

先日も、幼稚園年長さん+小学1年生+大人2人というメンバーで熱く戦っていました。

白熱すると、誰が早かったか、指差した絵が合っているか、などの判断が必要になってくるので、人数に余裕があれば審判を置いても良いかもしれません。


ドブルにはキッズ版もあります。キッズ版は絵柄が動物になっていて、絵の名前を呼びやすくなっていますが、この改変ルールでは指差しを使うので、キッズ版でも通常版でも、遊び方に変わりはありません。通常版の方がカードが多いので(キッズ版30枚、通常版55枚)、遊びごたえがあるかな、と思います。

……………

〔情報〕ドブル

人数:2〜8人

年齢:6歳以上

時間:5分くらい

価格:1500円くらい

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筑後市図書館ボードゲームイベント

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今日は、筑後市図書館の開館7周年記念イベント「図書館でボードゲーム」にボランティアとして参加しました。

10時から16時半までの時間内に170名もの方が遊びに来てくださって大盛況。私のルール説明がグダグダだったのは今後の課題として、知らないゲームをたくさん体験できたし、キャプテンリノの巨大版もできたし、私自身もたっぷり楽しみました。


午後、事前にお声かけしていた聞こえない子のご家族が、2家族8名遊びに来てくれました。入口で恥ずかしそうにもじもじする子どもたちを見て、はじめは「今日は雰囲気に慣れてくれれば…」くらいのつもりでいました。もちろん私が進行して、2家族だけで、やったことのあるゲームを…と。

ところが、思いがけない展開に。

私がちょっと席を外して戻ってくると、それぞれ別のボランティアスタッフからルール説明を受けて、別のゲームをしています。席には、聞こえる子も聞こえない子もいます。

スタッフの皆さんの対応も実にスマート。特別扱いするでもなく、ただ「小さい子が遊びに来た」という感じで丁寧に説明してくださっていました。

ヒューゴ、ドブル、BONK…子どもたちは次々に遊んでいきます。魅力的なゲームたちを目の前にした子どもたちにとって、聞こえるか聞こえないかは、大した問題ではないように見えました。ワード系のゲームは難しいと思っていたのに、私の通訳を介して、ワードスナイパーも楽しみました。

以前から「ボードゲームは聞こえない子と聞こえる子をつなぐ架け橋になる」と感じていましたが、実際にそれを目の当たりにして、密かに感激していました。

子どもたちのポテンシャルを大いに感じたとともに、自分が子どもたちのことを低く見積もりすぎていたのではないか、と自戒しました。


私には、ボードゲームに関して2つの夢があります。

1つ目は、聞こえない子たちが、一般のボードゲーム会にふつうに参加するようになることです。

これは、今日叶いました。

2つ目は、聞こえない青年が、一人でボードゲームバーの扉を開け、ポケットからカードゲーム(私の妄想の中では「アルティメットカウントゲーム」)を取り出し、アイコンタクトとジェスチャーだけで、その場で出会ったばかりの客と遊ぶことです。

今日、図書館に来た子どもたちが、もしかしたら20年後…期待が膨らみます。

聞こえる子どもたちにとって、聞こえない子どもが、「社会の時間に習う聴覚障害者」ではなく「よくゲーム会で会うあの子」になる…。「お手伝いしてあげないといけない子」ではなく「ボードゲームで勝ったり負けたりするあいつ」になる…。そんな未来を思い描いて、今年も元気に活動していこうと、改めて思った一日でした。

第1回手話でボードゲーム会@えーるピアくるめ

2019年1月12日(土)13:30〜16:00

福岡県久留米市のえーるピアくるめで、

初めての「手話でボードゲーム会」を開催しました。

これは、親子でボードゲームを楽しんでもらおうという企画です。

持ち込んだゲームは↓

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幼児さんから小学生くらいまでが遊べるゲームを揃えました。

スタッフ3名(含小6)でまったく手探りのセッティング。

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時間になると、ポツポツご家族で遊びに来ていただいて、少しずつ卓が埋まってきました。

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イチゴリラ、カヤナック、スティッキー。

ヒントをいいます、メイクンブレイクジュニア、ドブルあたりも人気でした。

大定番のヒューゴはこの日も大盛り上がり。


「手話でボードゲーム会」は、聞こえない人大歓迎のイベントなので、聞こえない人がストレスなく遊べる工夫をしています。

スピードカップスは、完成したらベルを鳴らすのではなく、スクイーズのパンを取っていくルールに。

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レシピはカードスタンドを使って、手話でおしゃべりしながら進めました。


2歳から6歳までの子供たち。どんなに小さくても一生懸命考えていて、その真剣な眼差しは神々しい、とさえ感じました。


本当は、好きな時に来て好きな時に帰るイメージだったのですが、ほとんどの皆さんが最後までおられて、片付けまでしていただきました。

ご家族の笑い声が絶えない、素敵な2時間半でした。

4月から、定期的に開催できたらな、と考えています。

ボードゲーム :ヒントをいいます

北海道から、とってもかわいいボードゲーム が届きました!

「ヒントをいいます」

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4〜7歳推奨。小さい子どもがクイズを出し合って遊ぶゲームです。

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↑マークカード(上)と、お題カード(下:13枚)。


①ヒントを出す人を1人決めます。あとの人は答える人です。ヒントを出す人はお題カード、答える人はマークカードをシャッフルします。


②答える人が、マークカードから1枚提示します。

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黄色です。

③ヒントを出す人が、お題カードの黄色のことばについて、ヒントを考えます。

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パンです。

④もし、うまくヒントが思いつかない時は、おたすけカードを見て考えてもいいです。

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⑤ヒントを思いついたら、「ヒントをいいます!」と言って、ヒントを言います。


⑥答える人たちは、ヒントを聞いて思いついたことばを言います。合っていたら、ヒントを出す人が「せいかい!」と言います。


⑦次のお題カードにうつって、①〜⑥を繰り返します。


日ごろ、問題やヒントを出されて答えるのには慣れている子どもたちも、逆に自分がヒントを出す側になると、案外難しいものです。


お題は、13枚×裏表×4題=104題もあるので、飽きることなく遊べそうです。

また、イラストがかわいくてかわいくて、ずっと見ていたいゲームです。


なお、このゲームを手話で楽しむ場合は、お題ゲームを手に持ってヒントを言うわけにいかないので、カードスタンドを使います。

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これ、100均一の一番小さいカードスタンド(2個108円)を下の部分をセロテープで留めただけの、簡単カードスタンドです。

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このゲームは、北海道の常盤倶楽部さんの作品。今のところ通販で買えます。

http://clubtokiwa.web.fc2.com/

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〔情報〕

ヒントをいいます

プレイ人数:2〜3人

対象年齢:4〜7歳

プレイ時間:10分程度

価格:1200円

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ボードゲーム :メイクンブレイクジュニア

聞こえない子どもたちとボードゲーム であそぼう!


「お題のとおりに積木を組み立てよう!」

有名な積木ゲーム「メイクンブレイク」のジュニア版です。

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聞こえる・聞こえないに関係なく、子どもから大人までみんなで楽しめるアクションゲームです。


本家のメイクンブレイクは、タイマーがあって一人一人行うのですが、これは直接対決型。最大5人まで遊べます。


ゲームマスターは持ち回り制。

マスターになったら、↓のカードホルダーを管理します。お題カード、白木(組み立てが終わったプレイヤーが取る)、チップ(成功したプレイヤーに渡す)があります。

白木は、2〜3人制で1個、4人制で2個、5人制で3個です。

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ゲームマスターがお題カードをホルダーにセットしたらラウンド開始!お題のとおりに積木を組み立てます。

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出来上がった人から白木を取ります。

そのあと、判定をして、成功していたらチップをもらえます。これで1ラウンド終了。

チップをもらえるのが最初の1人だけではないので、モチベーションが続きます。

ゲームマスターを交代して次のラウンド。そうやって数ラウンド繰り返し、誰かがチップを10枚獲得したらゲーム終了です。


お題カードは、やさしめの黄色とむずかしめの赤の2種類あります。

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ルールがわかりやすいので、ゲームが初めての方でもすぐに楽しめます。

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〔情報〕

メイクンブレイクジュニア

プレイ人数:2〜5人向け

対象年齢:5歳〜99歳まで

プレイ時間:15〜20分

参考価格:2500〜3500円くらい

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ボードゲームの買い方

ボードゲームはどこで売っているのでしょう。ふつうにおもちゃ屋さんに行っても、売っていないことが多いです。

私が買っている方法は次の3つです。

ボードゲームショップで買う ②ネット通販で買う ③その他

 

0)下調べ

ボードゲーム情報は、カタログ本とボドゲーマというサイトで集めます。

「おうちでボードゲーム

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ボードゲームカタログ202」

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ボドゲーマ https://bodoge.hoobby.net/

 

1)ボードゲームショップで買う

私が住む福岡県は、ボードゲームショップがかなりあります。皆さんのお住まいの地域にショップ(ボードゲームカフェ)があるかどうかは、ボドゲーマで探せます。

 

私が最もお世話になっているのは、久留米市の「さいふる」さん。

http://xi-full.space/

こちらの希望を伝えると、店員さんが詳しく説明してくださいますし、実際に遊んでみてから購入できるので、安心です。遊ぶだけの利用もできます(1時間500円)。

 

東京に旅行に行く時は、可能な限り高円寺の「すごろくや」さんに立ち寄ります。

https://sugorokuya.jp/

 

2)ネット通販で買う

実店舗で買えない時は、Amazonやすごろくやさんのネット通販を利用します。

Amazonは割引してあることもよくあって、なかなかお得ですが、Amazonで購入する時は、販売元がどこかをチェックして、ゲームが日本語版か海外版か確認することが大切です。

シンプルなゲームだと海外版でも問題ないのですが、少し複雑なゲームになると、外国語の説明書を読んでいくのはたいへんです(時々英語表記すらない説明書もあります)。

ただ、外国語の説明書を読んでいくのは、語学としてはむちゃくちゃ楽しいです(^^)

 

3)その他

最近はボードゲームが流行り出しているようで、先日ロフトにボードゲームコーナーがあるのを見ました。その他、ドン・キホーテや家電量販店などにも、お店によっては置いてあるようです。